■抗体カクテル療法について

抗体カクテル療法とは?

抗体カクテル療法は、「カシリビマブ」「イムデビマブ」と呼ぶ新型コロナウイルスの増殖を防ぐ2種類の抗体を混ぜて投与することから、抗体カクテル療法と呼ばれています。
 
抗体がウイルスの表面にあるスパイスたんぱく質に結合し、増殖を抑制し、人の細胞に侵入するのを防ぎ、重症化を予防します。
 
臨床試験(治験)では入院や死亡のリスクが7割減ったことが報告されています。
 
発症から7日以内の軽症から中等症、特に肺炎を起こしていない初期の患者様に投与することで、ウイルスの増殖を阻止し、重症化を防ぐ効果があります。

●治療に使用する中和抗体薬

医薬品名:「ロナプリーブ」 「ゼビュディ」

●治療方法

1回の点滴で投与します。(20~30分程度)

●治療対象となる方

新型コロナウイルス感染症陽性者で、次の重症化リスク因子をお持ちの方

50歳以上
肥満(BMI30以上)
慢性肺疾患(喘息を含む)
心血管疾患(高血圧を含む)
1型又は2型糖尿病
慢性腎障害
慢性肝疾患
免疫抑制状態

 
※これまでに注射剤などでアレルギー症状(過敏症)を起こした方、妊婦又は妊娠の可能性のある女性、授乳婦、小児等、高齢者については慎重な検討が必要です。

●主な副作用

〔アナフィラキシーショック〕
薬に対してからだの免疫機能が過剰に反応することで、全身に起こす急性アレルギー反応。

〔インフュージョンリアクション〕
ロナプリーブを含むモノクローナル抗体製剤と呼ばれる薬を点滴したときに起こることがある体の反応で、過敏症やアレルギーのような症状。